店舗内外装 弘明寺
このところ朝夕冷え込む日が多くなり、ぎっくり腰におびえながら過ごしている永上です。
秋と言えば…食欲の秋!なぜか秋はひときわ和食が美味しく感じられます。そしてこの季節、合わせるお酒は…と言えば「ひやおろし!」本当に日本の食文化はとても奥深く豊かなものだと実感します。
そんなお酒がおいしい季節に、京急線(又はブルーライン)の弘明寺商店街に開店する、日本酒販売・立ち飲み店のリノベーションを担当させていただきました。
リノベーション前の店舗の様子
相談にいらっしゃった施主様から「格天井にしたい!」という希望を伺い、全く経験がありませんでしたが、必ず実現すると心に決めてプランニングに取り掛かりました。
その格天井がこちら。
神社仏閣の格天井とは違った作りですが、大工さんに格子枠を組んでもらって、金箔和紙に花を描いた天井画を設置しました。四季折々の日本の花が描かれ非常に豪華で優美です。
また格天井以外の天井は網代編柄のクロスとしました。
最近のクロスは印刷技術がすすみ、実際の素材感に限りなく近い表現ができるようになり、本当に杉を編んだような仕上がりです。
格天井の品格に負けないように…と、壁のクロスは武士にとって高貴な色とされる群青をセレクトしました。後ろ(物販スペース)の壁には弁柄色を合わせ、はっきりとしたコントラストを付けることで、印象深い空間となりました。
床は玉砂利洗い出し調の塩ビタイルを設置し、品格に統一感を持たせました。
カウンターはシンプルにモルタル仕上げ、天板は格天井枠、棚板、建具と統一感を持たせて白木調の無垢材を設置。
外装は内装の華やかな印象と対比するよう、落ち着いた趣を待たせる計画に。
外壁は漆喰調の塗壁とし、柔らかな猫柳色を選びました。グレーのモルタルたたきと巾木がこの色とマッチしていて上品な仕上がりです。
入口脇の左右ステップ上には犬やらいを設置し、京都の有名茶屋風にエントランスを演出しました。
犬やらいは、犬の排泄よけとして設置されるもので、野良犬がほとんどいなくなった今の時代には、あまり見かけなくなりましたが、お客様の目に留まり入店を促し、会話の弾みになればと考え設置しました。
正面ファサードには、あえて看板は設置せずに、酒林をつるすことで日本酒の専門店であることを表現しました。お酒好き(私も含めて)には、一目で日本酒を扱うお店だと、これがあればわかります。
店舗内外装は個人のお客様のご自宅リフォームとは勝手が違い、経験したことがないことばかりで、何度も職人さんに窮地を救ってもらい、ようやく完成の日を迎えることができました。
施主様にもご満足いただき、充実感と手ごたえを得た現場となりました。
弊社は、お家のリフォームのほか、このような店舗の改装・リノベーションも行っております。
「施主様はもちろん、来店されるお客様もわくわくするような店舗作り」をお手伝いさせていただきます。
どうぞお気軽にご相談くださいませ。