UKアンティークチェア 椅子座面張り替え・修理 バーリーシュガーツイスト 【東京・杉並区のお客様】 落とし込み①
こんにちは。高山です。
上野で開催されております田中一村展に駆け込みで行って参りました(12/1までです)。
記憶を遡れば、若冲展を思い返させるほどの、人・人・人。
あれが2016年だったそうですから、まさに10年に一度あるかないかの展覧会なのでしょう。
さて、今回は杉並区のお客様の御用命で、アンティークチェアの座面張り替えをいたしました。
イギリス→ニュージーランド→日本へと渡ってきた代物となります。
ご主人様が留学先のニュージーランドで譲っていただいてから30数年とのこと。
特徴的な脚部や背面の丸みを出したデザインは、1600年代に生まれたバーリーシュガーツイストと呼ばれる意匠です(ツイストドーナツみたいな形状ですね)。
当時は、ろくろを使って木を削り、こうした丸みを出していたのだそう。
アンティークショップでも普遍的な人気を誇りますが、『落とし込み』といって、座面が取り外せる特徴があります。
当時のイギリスでは、生地を自分で張り替えるという、そうした背景がその由縁だそう。
そして、座面の形状を保持するものとして、主に「座板」と「ウェービングベルト(ウェービングテープ)」がありますが、これは後者です。
長い時を経て、ベルトが伸びており、座面が落ちているのが横からの写真を見るとわかりますね。人気のある純喫茶は、大概この状態です笑。
ウレタンとウェービングテープを交換し、生地を張り替えました。
一脚は背面に折れがあったため、目立たぬように補強しております。ぜひそうしたこともご相談してくださいね。
長い年月を経たこうした椅子は、温もりを感じますね。消せない打痕もアジになります。
時を経て残ったものと、土地柄が生んだ必然性。
椅子やテーブルには、それぞれにストーリーがありますね。
ティーズリビングは、横浜、川崎、東京都下、また葉山・逗子・横須賀・鎌倉・湘南エリアを中心に、個人・法人問わず、椅子の張り替えやテーブルの天板塗装はもちろんのこと、店舗内装、住宅にまつわることなど様々な形でお手伝いをさせていただいております。ご気軽にご相談くださいませ。